スピーチをお願いされたことはとても光栄なことです。自分との関りがある人ほどエピソードはたくさんありますよね。ですが、いざスピーチとなると分からないことも多いのではないでしょうか。結婚式の場に相応しいスピーチとは何か、今回ご紹介していきます。
結婚式スピーチとは?
結婚式でのスピーチには以下の7種類があります。
- ウェルカムスピーチ(新郎)
- 乾杯の挨拶(ゲスト)
- 主賓祝辞(ゲスト)
- 友人スピーチ(ゲスト)
- 新婦手紙(新婦)
- 親族謝辞(親族)
- 新郎謝辞(新郎)
ウェルカムスピーチや謝辞は新郎が参列してくれたゲストへのお礼の挨拶になりますので、主にゲスト側が話すスピーチというのは、「乾杯の挨拶」「主賓祝辞」「友人スピーチ」の3つになります。
乾杯の挨拶と主賓祝辞は、新郎新婦側の上司を立てるためにどちらかそれぞれを代表して挨拶することが多いです。
友人スピーチは、余興の一環として行うことが多く、スピーチの他に手紙や漫才などオリジナルのスピーチを行うことが出来ます。
スピーチ内容
では、スピーチの内容はどのようにまとめたらいいのでしょうか。
ここではスピーチの内容について詳しく説明していきます。
自己紹介
まず一番初めに、自己紹介をしましょう。
自己紹介は、乾杯の挨拶でも必要になります。
自己紹介の際、新郎新婦との関係を述べるとどのような繋がりなのか分かりやすくなります。
○○家の皆様、△△家の皆様、この度は誠におめでとうございます。
ただいまご紹介に預かりました、新郎の上司にあたります〇〇会社所属の(or〇〇時代一緒だった)△△と申します。
祝辞
次に、二人へのお祝いの気持ちを伝えましょう。
難しく考える必要はなく、おめでとうの言葉があれば大丈夫です。
改めまして、〇〇(新郎の名前)さん、△△(新婦の名前)さん、結婚おめでとうございます。
また、ご両家の皆様にも心からお祝い申し上げます。
【ポイント】
祝辞や乾杯の時の新郎新婦は基本的に席を立って話を聞いています。
新婦はヒールやドレスで立つのが大変なこともありますので、この時点で、「どうぞ、おかけください」と一言添えて、席に座ってほしい旨を伝えられるとスマートですよ。
主役とのエピソード
新郎新婦がスピーチで何よりも楽しみにしているのが、エピソードです。
お互いしか知らないような話や、その時関わっていた誰もが笑った面白いエピソード、新郎新婦が素晴らしかったこと等をゲストと共有できるとよりその場が盛り上がりますよ。
締め
終わりの言葉になりますが、結婚式でのおめでたい場では「終わり」は二人の関係も終わるという忌み言葉になってしまうので使えません。
本日は誠におめでとうございます。これからのお二人、またご両家の皆様の幸せが末永く続くことを心よりお祈りしまして、私からのご挨拶とさせて頂きます。
時間いただき、ありがとうございました。
スピーチのポイント
だいたいのスピーチの流れがわかったところで、ここからはスピーチにおけるポイントをご説明していきます。
スピーチをするにあたって守りたいポイントとNGなことを紹介しますので覚えておくと便利ですよ。
守りたいポイント
- スピーチ時間は短めに(だいたい5~6分)
- 会社紹介は端的に
- 褒めて褒めて褒める
- 忌み言葉は避ける(終わる、逃げる、最後、別れる、死ぬ、等)
基本的には褒める内容がベター。
聞き手が面白いと思うのは、新郎新婦の素敵なエピソードです。
新郎と貴方しか知らない新婦への想い(逆もOK)や、プロポーズのエピソードなどスピーチに盛り込めるとゲストはとても盛り上がりますよ。
NGなこと
- 男女関係のエピソード
- 忌み言葉(別れる、終わる、逃げる、飽きる、死ぬ、等)
- 長い会社紹介(新郎新婦がどんなことをしているのか程度でOK)
- 自分のことばかり
- スピーチ時間の超過
- プランナーが知らない突然のサプライズ
おめでたい場ですので、新郎新婦以外の男女関係のエピソードや別れを連想させる忌み言葉は避けましょう。
よくありがちなのが、会社のことや自分のことを多く話すこと。
ゲストは新郎新婦をお祝いするために来ていますので、会社紹介やスピーチする人のことへの興味はないため、つまらない時間だなと思われてしまいます。
スピーチの時間は決まっており、指定された時間を超えると披露宴全体の時間が押してしまいますので時間はしっかり守りましょう。
また、新郎新婦へサプライズする場合も、プランナーには事前に伝えておくのがマナーです。
サプライズの時間も込めてタイムスケジュールを組んでいくので、サプライズをするときには必ずプランナーには伝えておくようにしましょう。
スピーチ代わりの謝辞
- プレゼン風
- 手紙
- 部活動関連(演奏、応援、ダンス等)
- 会社関連(アナウンス、上司から昇格辞令を読まれる、等)
中には人前で話すことが苦手な人もいるかと思います。
その場合、プレゼン風や手紙にすれば人目を気にせず話やすくなるのでおすすめです。
また、部活動や会社関係の場合、スピーチの代わりにパフォーマンスをするのも面白いですね。
イレギュラーかもしれませんが、スピーチの代わりに上司から昇格辞令が出されたパターンもあり、それはとても会場が盛り上がったそうです。
服装
スピーチをする人は、一番前に出ますのでゲスト全員からの視線を浴びることになります。
その時に、一番最初に見られるのは装いです。
どんなにいいスピーチだったとしても、その場に相応しくない恰好だったら全てが台無しです。
そうならないために、それぞれの立場での服装マナーについてご説明していきます。
主賓の場合
乾杯や祝辞をする主賓の場合、準礼装にあたる「タキシード」が好ましいです。
それ以外でしたら、略礼装にはなりますが「ブラックスーツ」でも問題ありません。
どちらも、「立ち襟シャツ」と「ストレートチップ」(紐革靴に足の甲に一本の横線が入っているフォーマル靴)を合わせると格があがります。
同じ略礼装のグレーや紺のダークスーツですが、上司として着るにはカジュアル感が強くなりますので避けた方が無難です。
友人の場合
友人としてのスピーチは、準礼装でなくても大丈夫です。
もちろんタキシードでもOKです。
略礼装である「ダークスーツ」で問題なく、ベスト付きのスリーピースだとよりフォーマルさが増しておすすめです。
ですが、カラーシャツやプリント柄のネクタイや色付きの靴下、革靴を合わせると、カジュアル感が出てしまうので、前に出るスピーチ役を頼まれたときは避けましょう。
親族の場合
謝辞でスピーチすることがある親族の場合、両家を代表してのゲストに向けての挨拶ならば正礼装である「モーニングコート」、「留袖」がおすすめです。
叔父や叔母の立場で新郎新婦へお祝いのスピーチをする場合は、準礼装の「ディレクターズスーツ」や「タキシード」、「留袖」「ロングドレス」が相応しいです。
謝辞の種類や、立場で礼装の種類が変わりますので、不安なときはプランナーに確認するのがいいでしょう。
まとめ
スピーチは新郎新婦を始め、ゲスト全員が「面白いな」と思って聞いてもらえる内容であるのが重要です。
結婚式というおめでたい場で、新郎新婦がより幸せになれるようなスピーチが出来たら素敵ですね。
スピーチを聞いたことで、思い出話に花が咲いたり、テーブル席が盛り上がったりするので全員で共有できる素敵なスピーチを頑張って作りあげてくださいね。